地震
地震はどうやって伝わる?初期微動継続時間で何がわかる?
P波・S波と震度・マグニチュードを図解で理解しよう。
地震波と初期微動継続時間
地震では、まず「カタカタ」とした小さな揺れが来て、そのあとに「ガタガタ」とした大きな揺れが来ることが多い。これは、速さの違う2種類の波が、時間差をつけて届いているからである。
地震が発生すると2種類の波が伝わる。速いP波が先に届いて小さな揺れ(初期微動)を起こし、遅いS波が後から届いて大きな揺れ(主要動)を起こす。
図1:P波とS波の到達時刻グラフ。震源から遠いほど初期微動継続時間が長くなる。
❌ よくある誤解
初期微動継続時間は「距離の目安」であって「揺れの強さの目安」ではない。この2つの意味を混同しないこと。緊急地震速報は、この時間差を利用してS波の到達前に警報を出す仕組みになっている。
高校地学では、P波が固体・液体・気体すべてを伝わる「縦波(疎密波)」であるのに対し、S波は固体しか伝わらない「横波」であるという性質の違いを学ぶ。この違いを利用して、地球内部に液体の外核が存在することが地震波の観測から証明された歴史も扱う。高校地学の範囲
マグニチュードと震度
ニュースで「マグニチュード7、東京は震度3」のように、2つの数字が同時に発表されることがある。この2つは全く違うものを表している。1つの地震にマグニチュードは1つだけだが、震度は場所によって異なる。
マグニチュード(M)は地震のエネルギーの大きさ(震源で決まる1つの値)。震度は各地点での揺れの強さ(0〜7の10段階)。
📊 マグニチュードと震度の違い
| マグニチュード(M) | 震度 | |
|---|---|---|
| 表すもの | 地震のエネルギー規模 | ある地点の揺れの強さ |
| 値の数 | 1つ(震源で決まる) | 複数(観測点ごとに異なる) |
| 関係 | Mが1大きくなると約32倍のエネルギー | 震源から遠いほど小さくなる傾向 |
| 例 | 東日本大震災:M9.0 | 同じ地震でも仙台と東京で異なる震度 |
❌ よくある誤解
マグニチュードの数字の増え方と、実際のエネルギーの増え方は比例していない(対数スケール)という点は非常に間違えやすいポイント。
高校地学では、マグニチュードが対数スケールで定義される数式的な根拠を学び、震度が単なる揺れの体感ではなく、地震計で観測された加速度データから計算される客観的な指標であることまで理解する。高校地学の範囲
✅ この単元のまとめ
- P波(縦波):速い・初期微動を起こす(日本付近で約6〜8 km/s)
- S波(横波):遅い・主要動を起こす(日本付近で約3〜5 km/s)
- 初期微動継続時間:P波到達からS波到達までの時間;震源が遠いほど長い
- マグニチュード:地震のエネルギー規模(1つ)
- 震度:各地点での揺れの強さ(0〜7の10段階)
理科専門塾 Chem Atlas Academy
調べる力を、得点力に変える塾。
中学・高校・高専生のための、完全オンライン理科専門塾。
授業はせず、月4回のオンライン解説で伴走します。
💡 内容の誤りやご意見はお気軽にどうぞ。
✉️ お問い合わせはこちら