火山と火成岩
なぜ富士山はなだらかで雲仙は急勾配?
マグマの粘度と火成岩の種類を図解で整理しよう。
火山と噴火
ハワイの火山はゆるやかな傾斜でおだやかに溶岩を流し出すのに対し、雲仙普賢岳のような火山は切り立った山肌で激しい噴火を起こす。この違いを生んでいるのが、マグマの「粘りけ」の違いである。
地下深くで岩石が溶けたマグマが地表に噴出する現象が噴火。マグマの粘度(ねばりけ)が火山の形と噴火の激しさを決める。
図1:マグマの粘度と火山の形の関係。粘度が低いほど傾斜がなだらか。
❌ よくある誤解
温度も多少影響するが、粘度を決める主要因は化学組成(特にSiO₂の割合)であり、これが火山の形・噴火の激しさ・岩石の色の違い全てにつながっている。
高校地学では、マグマがプレートの沈み込み帯・海嶺・ホットスポットなど、地球のどの場所でどのように発生するのかをプレートテクトニクスと結びつけて学び、マグマの発生場所ごとに化学組成の傾向が異なることまで理解する。高校地学の範囲
火成岩の分類
お墓や記念碑によく使われるつやつやした花こう岩と、道路脇でよく見る黒っぽい玄武岩。どちらも同じ「マグマが冷え固まった岩石」だが、冷え方の速さの違いで見た目が大きく異なる。
マグマが冷えて固まった岩石を火成岩という。地表付近で急冷 → 火山岩、地下深くでゆっくり冷却 → 深成岩。
🪨 火成岩の分類表
| 分類 | SiO₂ 少ない(黒っぽい) | SiO₂ 中間 | SiO₂ 多い(白っぽい) |
|---|---|---|---|
| 火山岩(急冷・斑状組織) | 玄武岩 | 安山岩 | 流紋岩 |
| 深成岩(徐冷・等粒状組織) | はんれい岩 | せん緑岩 | 花こう岩 |
🔍 岩石組織の違い
- 斑状組織(火山岩):大きな結晶(斑晶)が細かいガラス質(石基)の中に散らばる
- 等粒状組織(深成岩):ほぼ同じ大きさの大きな結晶が並ぶ(花こう岩がわかりやすい)
高校地学では、マグマが冷える過程で鉱物が特定の順序で結晶化していく「結晶分化作用」を学び、同じマグマからでも冷える段階に応じて異なる種類の火成岩ができる仕組みを理解する。高校地学の範囲
✅ この単元のまとめ
- マグマの粘度が低い→なだらか・おだやか噴火(玄武岩質)
- マグマの粘度が高い→急傾斜・爆発的噴火(流紋岩質)
- 火山岩:急冷→斑状組織(玄武岩・安山岩・流紋岩)
- 深成岩:徐冷→等粒状組織(はんれい岩・せん緑岩・花こう岩)
- SiO₂ が多いほど白っぽく粘度が高い
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