血液と循環
血液は何からできていて、体内をどう流れているの?
血液の成分と心臓の循環のしくみを図解で理解しよう。
血液の成分
血液は赤い液体に見えるが、実は「酸素を運ぶ係」「敵と戦う係」「傷を塞ぐ係」など、役割の違う複数の成分が混ざり合ってできている。
血液は固形成分(赤血球・白血球・血小板)と液体成分(血しょう)からなる。それぞれが異なる役割をもつ。
🩸 血液の4成分
| 成分 | 特徴 | 主なはたらき |
|---|---|---|
| 赤血球 | 核がない・へこんだ円盤形・ヘモグロビンを含む | O₂ を全身へ運ぶ(Hb + O₂ ⇌ HbO₂) |
| 白血球 | 核がある・最も大きい・数は最も少ない | 細菌などを食べる(免疫) |
| 血小板 | 核がない・非常に小さい | 傷口での血液凝固 |
| 血しょう | 淡黄色の液体(血液の約55%) | 栄養・CO₂・不要物の輸送;体液の維持 |
❌ よくある誤解
「数が多い=大きい」ではない。それぞれの成分の「数」「大きさ」「核の有無」「形」を個別に整理して覚える必要がある。
高校生物では、ヘモグロビンが酸素の濃度や二酸化炭素の濃度に応じて酸素と結合・解離する割合をグラフ(酸素解離曲線)で定量的に扱い、体の各部位でどれだけ効率よく酸素を受け渡せるかを計算できるようになる。高校生物の範囲
心臓と血液循環
心臓は、休むことなく縮んだり緩んだりして血液を送り出すポンプ。血液は「全身をめぐるルート」と「肺をめぐるルート」の2つの道を、順番に流れている。
心臓は左右の心房・心室(合計4室)からなるポンプ。血液は体循環(心臓→全身→心臓)と肺循環(心臓→肺→心臓)の2つのルートを流れる。
図1:体循環(心臓→全身→心臓)と肺循環(心臓→肺→心臓)の2ルート。
🫀 動脈・静脈・毛細血管の違い
| 血管 | 血流方向 | 壁の厚さ | 血液の特徴 |
|---|---|---|---|
| 動脈 | 心臓から出る | 厚い・弾力あり | 多くは動脈血(O₂多) |
| 静脈 | 心臓へ戻る | やや薄い・弁がある | 多くは静脈血(CO₂多) |
| 毛細血管 | 組織内 | 1層の細胞のみ | 物質交換の場 |
❌ よくある誤解
肺循環だけは「動脈=動脈血、静脈=静脈血」という一般則の例外になる。名前は「血管の向き」で決まり、「血液の性質」では決まらない点が最重要ポイント。
高校生物では、心臓の拍動が洞房結節という「ペースメーカー」細胞の電気的な興奮によって自律的にリズムを刻んでいることや、血圧が心臓の収縮力と血管の抵抗によってどう決まるかまで、循環系のしくみをより詳しく学ぶ。高校生物の範囲
✅ この単元のまとめ
- 赤血球:ヘモグロビンで O₂ を運ぶ;核なし
- 白血球:核あり;免疫(細菌を食べる)
- 血小板:核なし;血液凝固
- 体循環:左心室 → 全身 → 右心房(O₂ を届ける)
- 肺循環:右心室 → 肺 → 左心房(O₂ を補充する)
- 動脈は心臓から出る血管、静脈は心臓へ戻る血管(血液の種類ではない)
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