高校化学 Unit 04

溶液の性質

溶かすと沸点が上がり凝固点が下がるのはなぜ?溶液の不思議な性質を粒子数の観点から理解しよう。

💧 溶解度🌫️ コロイド🌡️ 束一的性質
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溶解度とコロイド

一定量の溶媒に溶ける溶質の最大量を溶解度という。固体の溶解度は温度とともに変化し(通常は温度上昇で増大)、気体の溶解度は温度上昇で減少し圧力上昇で増大する(ヘンリーの法則)。コロイドは直径1〜100 nmの粒子が分散した系で、独特の性質をもつ。

🌡️ ヘンリーの法則(気体の溶解度)

条件溶解量の変化
圧力が2倍になる溶解量も2倍(一定温度で)
温度が上がる溶解量は減少(炭酸が抜ける理由)

※水 1 L に溶ける気体の物質量 [mol] = (溶解度係数 k) × 分圧 P

🌫️ コロイド溶液の性質

現象名内容
チンダル現象コロイド粒子が光を散乱して光路が見える(例:霧の中の光線)
ブラウン運動コロイド粒子が溶媒分子の衝突を受けて不規則に動く
電気泳動コロイド粒子が電荷を帯びており、電圧をかけると移動する
透析半透膜を通してコロイド粒子とイオン・小分子を分離する
凝析電解質を加えるとコロイド粒子が集まって沈殿する
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希薄溶液の束一的性質

希薄溶液では、溶質の種類に関わらず溶質の粒子数(モル数)だけで決まる性質がある。これを束一的性質という。蒸気圧降下・沸点上昇・凝固点降下・浸透圧の4つが代表的。

束一的性質:溶液 vs 純粋な溶媒 蒸気圧降下 ΔP = x溶質 × P* 溶質が加わると 蒸気圧が低下する 沸点上昇 ΔTb = Kb × m Kb:モル沸点上昇 水は Kb = 0.52 K·kg/mol 凝固点降下 ΔTf = Kf × m Kf:モル凝固点降下 水は Kf = 1.85 K·kg/mol 浸透圧 π = CRT C:モル濃度 [mol/L] ファントホッフの法則 m:質量モル濃度 [mol/kg](溶媒1 kgに溶かした溶質のmol数)

図2:希薄溶液の4つの束一的性質。いずれも溶質のモル数(粒子数)のみに依存し、溶質の種類には依らない。

⚠️ 電解質(NaCl など)を溶かすとイオンに解離するため、実効的な粒子数が増える。NaCl 1 mol は Na⁺ と Cl⁻ の計2 mol の粒子になるので、同じ mol 数の非電解質(砂糖など)より沸点上昇・凝固点降下が2倍大きい。

✅ この単元のまとめ

  • 固体の溶解度:温度上昇で増大(例外:NaSO₄など)
  • 気体の溶解度:温度上昇で減少・圧力増大で増大(ヘンリーの法則)
  • コロイド:1〜100 nm の粒子の分散系(チンダル・ブラウン運動・電気泳動・透析・凝析)
  • 沸点上昇:ΔTb = Kb × m(水のKb = 0.52)
  • 凝固点降下:ΔTf = Kf × m(水のKf = 1.85)
  • 浸透圧:π = CRT(ファントホッフの法則)
  • 電解質は解離した粒子数分だけ束一的性質が大きくなる

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