高校化学 Unit 23

天然高分子

デンプンとセルロースは同じグルコースの重合体なのになぜ性質が違う?糖類・タンパク質・核酸という3つの天然高分子の構造と、生体での役割を整理しよう。

🍬 糖類🧬 タンパク質🔬 核酸
1

単糖・二糖

ご飯やパンの甘み、果物の甘み、砂糖の甘み——これらはすべて「糖類」という炭水化物の仲間である。糖類は炭素・水素・酸素だけでできた分子で、これ以上分解できない一番小さな単位を「単糖」という。代表的な単糖がグルコース(ブドウ糖)で、血液中を流れて全身のエネルギー源になっている。

単糖が2個つながると「二糖」になる。砂糖の主成分スクロース(ショ糖)はグルコースとフルクトース(果糖)が1個ずつ結びついた二糖である。

2

多糖(デンプン・セルロース)

ご飯の主成分デンプンと、木や紙の主成分セルロースは、どちらも「グルコースがたくさんつながった多糖」という点では全く同じである。それなのに、人間はご飯を消化できるのに木を食べても消化できない。この違いを生んでいるのが、グルコースどうしのつながり方(結合の向き)のわずかな違いである。

ヨウ素液をデンプンにかけると青紫色に変わる「ヨウ素デンプン反応」は、デンプンのらせん構造の中にヨウ素分子が入り込むことで起こる、有名な検出反応である。

3

アミノ酸とタンパク質・核酸

筋肉・髪の毛・爪、そして体の中で様々な化学反応を進める酵素——これらはすべて「タンパク質」でできている。タンパク質は「アミノ酸」という小さな部品が、数百個も鎖のようにつながってできた巨大な分子である。

また、細胞の中には遺伝情報を記録した「核酸」(DNA・RNA)という別の高分子があり、どのアミノ酸をどの順番でつなげてタンパク質を作るかという設計図の役割を果たしている。

✅ この単元のまとめ

  • 単糖:グルコース・フルクトース・ガラクトース(すべてC₆H₁₂O₆・還元性あり)
  • 二糖:スクロース(還元性なし)、マルトース・ラクトース(還元性あり)
  • デンプン:α-グルコース重合体;ヨウ素で青紫;アミラーゼで加水分解
  • セルロース:β-グルコース重合体;植物細胞壁;ヨウ素反応なし;硝酸エステル(火薬)
  • アミノ酸:両性化合物(−NH₂と−COOHを同一炭素にもつ;等電点で双性イオン)
  • ペプチド結合:−COOH + H₂N− → −CO−NH− + H₂O(脱水縮合)
  • タンパク質の検出:ビウレット(赤紫・ペプチド結合3個以上)・ニンヒドリン(青紫)・キサントプロテイン(黄)
  • 核酸:DNA(二重らせん・デオキシリボース・A-T,G-C)・RNA(一本鎖・リボース・A-U,G-C)

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