高校化学 Unit 22

窒素含有有機化合物

アニリンから染料を合成するジアゾ化反応。窒素を含む有機化合物の塩基性と反応性を実際の構造式で理解しよう。

🧪 アミン⚗️ アミド🎨 アゾ染料
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アミンとアミド

魚が傷んだときの生臭い匂いのもとは、実は窒素を含む有機化合物「アミン」であることが多い。アミンはアンモニア(NH₃)の水素原子を炭素の骨格で置き換えた仲間で、アンモニアと同じように水に溶けると弱い塩基性を示す。

また、カルボン酸とアミンが結びついてできる「アミド」という結合は、私たちの体を作るタンパク質を繋いでいる「ペプチド結合」と全く同じ構造をしている。ナイロンのような合成繊維も、このアミド結合を利用して作られている。

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アゾ化合物と染料

衣類の鮮やかな赤や黄色の染料の多くは、アニリンのような芳香族アミンを出発点にして人工的に合成された「アゾ染料」というグループに属している。アニリンを特殊な条件(低温・亜硝酸)で処理すると不安定な中間体ができ、これを別の芳香族化合物と反応させると、鮮やかな色を持つアゾ染料が生成する。

この技術は19世紀に開発されて以来、天然の染料だけでは実現できなかった多彩な色を、工業的に大量生産できるようにした画期的な発明だった。

🎯 練習問題

まず自分で解いてから、「答えを見る」を押して確かめよう。

問1 ★ アミンの性質

アミンの水溶液の性質はどれか。

  • ア酸性
  • イ中性
  • ウ塩基性
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答えウ

アミンは、アンモニアと同じように弱い塩基性を示す。

問2 ★ アミンの分類

次のうち、第2級アミンはどれか。

  • アCH₃NH₂
  • イ(CH₃)₂NH
  • ウ(CH₃)₃N
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答えイ

窒素原子に結合した炭化水素基が2つのものが第2級アミン。

問3 ★★ アミド

カルボン酸のカルボキシ基とアミンのアミノ基が縮合してできる、−CO−NH− の結合を、一般に何というか。

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答えアミド結合

タンパク質では、この結合をペプチド結合とよぶ。

問4 ★★ ジアゾ化

アニリンを、低温で亜硝酸と反応させてジアゾニウム塩にする反応を何というか。

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答えジアゾ化

ジアゾニウム塩は不安定なので、5℃以下で行う。

問5 ★★ アゾ染料

アゾ染料がもつ −N=N− の原子団を何というか。

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答えアゾ基

アゾ基をもつ芳香族化合物は、あざやかな色を示す。

問6 ★★★ アゾ染料の量的関係

アニリン 9.3 g をすべてジアゾ化し、フェノールとカップリングさせて p-ヒドロキシアゾベンゼンにした。得られる p-ヒドロキシアゾベンゼンは最大で何gか。分子量はアニリンが93、p-ヒドロキシアゾベンゼンが198とする。有効数字2桁で答えよ。

答えを見る

答え20 g

アニリン 0.10 mol から 0.10 mol できる。0.10 × 198 = 19.8。

✅ この単元のまとめ

  • アミン:アンモニアの誘導体;塩基性(脂肪族は強め、芳香族は弱め)
  • アニリン:芳香族第1級アミン;塩基性弱い;アゾ染料合成の出発点
  • アミド:RCONHR';カルボン酸+アミンの縮合生成物;ペプチド結合と同じ
  • ジアゾ化:アニリン + NaNO₂ + HCl(0〜5°C、低温が必須)→ ジアゾニウム塩
  • カップリング:ジアゾニウム塩 + フェノール/アニリン → アゾ染料(−N=N−)

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