高校化学 Unit 20

酸素含有有機化合物②

酢酸がアルコールと反応してエステルになる仕組み、セッケンが油を落とす理由を実際の構造式で分子レベルで理解しよう。

🍋 カルボン酸⚗️ エステル化🧼 油脂・セッケン
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カルボン酸とエステル

お酢の酸っぱさの正体である酢酸に、お酒の主成分であるエタノールを混ぜて反応させると、リンゴのような甘い香りのする「酢酸エチル」という全く別の物質ができる。これはカルボン酸とアルコールが結びつくエステル化という反応で、果物の甘い香りの多くはこのエステルという物質によるものである。

また、油やバター(油脂)に水酸化ナトリウムを加えて煮ると、セッケンができる。これは油脂という「大きなエステル」を分解する反応で、できたセッケンの分子には、油になじみやすい部分と水になじみやすい部分の両方があるため、油汚れを水で洗い流せるようになる。

🎯 練習問題

まず自分で解いてから、「答えを見る」を押して確かめよう。

問1 ★ エステル化

カルボン酸とアルコールから、水がとれてエステルができる反応を何というか。

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答えエステル化

酢酸とエタノールからは、酢酸エチルができる。

問2 ★ カルボン酸

次のカルボン酸のうち、還元性を示すものはどれか。

  • ア酢酸
  • イギ酸
  • ウ安息香酸
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答えイ

ギ酸 HCOOH は、アルデヒド基に似た構造をもつ。

問3 ★★ けん化

油脂に水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱すると、セッケンとグリセリンができる。この反応を何というか。

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答えけん化

油脂は、グリセリンと高級脂肪酸のエステル。

問4 ★★ けん化の量的関係

油脂 1 mol を完全にけん化するのに必要な水酸化ナトリウムは何molか。

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答え3 mol

油脂1分子には、エステル結合が3つある。

問5 ★★ エステル化の量的関係

酢酸 30 g がすべてエタノールと反応して酢酸エチルになったとすると、酢酸エチルは何gできるか。分子量は酢酸が60、酢酸エチルが88とする。

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答え44 g

酢酸 0.50 mol から酢酸エチル 0.50 mol ができる。0.50 × 88。

問6 ★★★ けん化の量的関係

分子量884の油脂 442 g を完全にけん化するのに必要な水酸化ナトリウムは何gか。水酸化ナトリウムの式量は40とする。

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答え60 g

油脂は 0.50 mol。NaOH は 1.5 mol 必要。1.5 × 40。

✅ この単元のまとめ

  • エステル化:カルボン酸 + アルコール ⇌ エステル + H₂O(可逆・酸触媒)
  • 加水分解:エステル + H₂O ⇌ カルボン酸 + アルコール(エステル化の逆)
  • けん化:エステル + NaOH → カルボン酸ナトリウム塩 + アルコール
  • 油脂:グリセリン + 脂肪酸3分子のトリエステル(飽和・不飽和脂肪酸で性質が変化)
  • セッケン:油脂のけん化で生成;疎水性尾部+親水性頭部のミセル構造で油を分散
  • ギ酸 HCOOH は還元性あり(銀鏡反応を示す)

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