高校化学 Unit 17

飽和炭化水素

メタン・エタン・プロパン…炭素鎖が長くなるにつれ何が変わる?アルカンの性質と石油の利用を実際の構造式とともに学ぼう。

⛽ アルカン🔄 置換反応🛢️ 石油の分留
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アルカン(飽和炭化水素)

都市ガスの主成分メタン、カセットコンロのガスであるブタン…これらは炭素と水素だけでできた「炭化水素」の中でも、特に安定な仲間であるアルカンだ。アルカンは炭素どうしが全て単結合(1本の手)だけで繋がっているため、化学的に反応しにくく「燃料」として扱いやすい。

炭素の数が1個(メタン)、2個(エタン)、3個(プロパン)…と増えていくにつれて、分子が大きく重くなり、気体から液体、さらに固体へと状態が変わっていく。ガソリンや灯油も、このアルカンの仲間が主成分になっている。

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シクロアルカンと石油の利用

アルカンの中には、鎖状ではなく輪(環)の形をつなげたものもある。これをシクロアルカンという。ガソリンスタンドで売られているガソリンや灯油は、実は単一の物質ではなく、鎖状アルカン・環状アルカン(シクロアルカン)などが混ざり合った「石油」を、蒸留(沸点の違いを利用した分離)によって取り出したものだ。

原油を加熱すると、沸点の低い成分(炭素数の少ない軽い分子)から先に気体になって出てくる。この性質を利用して、ガス・ガソリン・灯油・軽油・重油などに分けている。

🎯 練習問題

まず自分で解いてから、「答えを見る」を押して確かめよう。

問1 ★ アルカンの一般式

アルカンの一般式は CₙH₂ₙ₊₂ である。炭素原子の数が5のアルカン1分子にふくまれる水素原子は何個か。

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答え12個

2n + 2 に n = 5 を代入する。

問2 ★ アルカンの状態

次のアルカンのうち、常温で液体のものはどれか。

  • アプロパン
  • イブタン
  • ウヘキサン
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答えウ

炭素数1〜4のアルカンは、常温で気体。

問3 ★★ 分子量

プロパン C₃H₈ の分子量はいくつか。原子量は H = 1.0、C = 12 とする。

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答え44

12 × 3 + 1.0 × 8。

問4 ★★ アルカンの反応

メタンと塩素の混合気体に光を当てると、メタンの水素原子が塩素原子に置き換わる。このような反応を何というか。

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答え置換反応

CH₄ + Cl₂ → CH₃Cl + HCl。

問5 ★★ 石油の分留

石油を分留したとき、沸点が最も低い留分はどれか。

  • ア石油ガス
  • イ灯油
  • ウ軽油
  • エ重油
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答えア

炭素数の少ない成分ほど、沸点が低い。

問6 ★★★ 分子量と炭素数

分子量が86のアルカンがある。このアルカン1分子にふくまれる炭素原子は何個か。原子量は H = 1.0、C = 12 とする。

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答え6個

CₙH₂ₙ₊₂ の分子量は 14n + 2。14n + 2 = 86。

✅ この単元のまとめ

  • アルカン:C-C 単結合のみ、CₙH₂ₙ₊₂;化学的に安定
  • 置換反応:Cl₂ + 光 → H を Cl に置き換える(ラジカル連鎖機構)
  • シクロアルカン:環状構造、CₙH₂ₙ;シクロヘキサン C₆H₁₂ が代表
  • 石油の分留:沸点の差で成分を分離する物理変化(ガス・ナフサ・灯油・軽油・重油)
  • ナフサ(粗製ガソリン)は石油化学工業の出発原料(熱分解でエチレンなどを生成)

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