高校化学 Unit 10

電離平衡

弱酸の水溶液のpHはどう計算する?電離定数から緩衝液・溶解度積まで、電離平衡を総整理しよう。

🧪 Ka・Kb📊 pH計算⚗️ 緩衝液・Ksp
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弱酸・弱塩基の電離定数とpH計算

お酢(酢酸水溶液)は、塩酸のようにすべての分子がバラバラにイオンになる「強酸」とは違い、ごく一部の分子だけがH⁺を放出してイオンになる「弱酸」である。溶液の中では、電離した状態(H⁺とCH₃COO⁻)と電離していない状態(CH₃COOH)が常に共存しており、これも一種の化学平衡(電離平衡)になっている。

面白いことに、同じ酢酸でも水で薄めれば薄めるほど、電離する分子の「割合」は増えていく(ただし全体のH⁺の量そのものは減る)。この「割合」と「全体の量」の違いを理解することが、電離平衡のポイントになる。

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緩衝液と溶解度積

私たちの血液のpHは常に7.35〜7.45の狭い範囲に保たれている。少し酸性やアルカリ性の物質を摂取しても、血液のpHが大きく変動しないのは、体の中に緩衝液のしくみが備わっているからだ。緩衝液は、少量の酸や塩基を加えてもpHがほとんど変わらない特別な溶液である。

また、水にほとんど溶けない塩(難溶性塩)もある。例えば塩化銀(AgCl)は水にわずかしか溶けないが、その「わずかに溶ける量」を扱うための考え方が溶解度積である。

✅ この単元のまとめ

  • 弱酸の電離定数:Ka = [H⁺][A⁻] / [HA];[H⁺] ≈ √(Ka×C)(αが小さい場合の近似)
  • オストワルトの希釈律:薄めるほど電離度αは上がるが、[H⁺]=Cαは減少しpHは上がる
  • 弱塩基の電離定数:Kb = [BH⁺][OH⁻] / [B];Ka × Kb = Kw = 10⁻¹⁴
  • 塩の加水分解:弱酸塩 → 塩基性;弱塩基塩 → 酸性;強酸・強塩基塩 → 中性
  • 緩衝液:弱酸 + その塩(共役塩基)の混合液;少量の酸塩基でpHがほぼ一定
  • ヘンダーソン式:pH = pKa + log([A⁻]/[HA])
  • 溶解度積 Ksp:難溶性塩の平衡定数。イオン積 Q > Ksp で沈殿生成

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