大気と湿度
なぜ山に登ると雲の中に入る?湿度 60% って何が 60% なの?
大気の構造と湿度・露点・雲のでき方を整理しよう。
大気の構造と気圧
地球を取り巻く空気の層(大気)は、実は一様ではなく、高さによって性質の異なる何層かに分かれている。私たちが経験する天気の変化は、そのうちの一番下の薄い層だけで起きている。
地球の大気は下から対流圏・成層圏・中間圏・熱圏の順に重なる。気圧は上空ほど低く、高さ約5.5 km で地表の約半分になる。
図1:大気の層構造。天気が起きるのは対流圏;成層圏にはオゾン層がある。
❌ よくある誤解
気温の変化パターンが層によって違う(上がったり下がったり)という点が、大気の層構造を理解するうえでの面白さであり、誤解しやすいポイントでもある。
高校地学では、気圧が高度とともに指数関数的に減少する関係を数式で扱い、大気の成分比率(窒素約78%・酸素約21%など)が高度によってどう変化するかまで、より定量的に学ぶ。高校地学の範囲
湿度と露点
冷たい飲み物を入れたコップの表面に水滴がつくのは、コップの周りの空気が冷やされて、含みきれなくなった水蒸気が水に戻るから。この「含みきれなくなる温度」を露点といい、雲ができる仕組みも同じ原理である。
湿度は空気に含まれる水蒸気量の割合(%)。気温が下がって空気中の水蒸気量が飽和水蒸気量に達した温度を露点といい、その時に水滴(霧・雲・露)ができる。
☁️ 雲のでき方
- 地表付近の湿った空気が上昇する(上昇気流)
- 上空ほど気圧が低い → 空気が膨張して冷える(断熱膨張)
- 気温が露点まで下がる → 水蒸気が水滴・氷晶になる → 雲ができる
❌ よくある誤解
湿度は「割合」であって「絶対量」ではない。飽和水蒸気量が気温によって大きく変わるため、同じ湿度でも季節によって実際の水蒸気の量は違う。
高校地学では、上昇する空気が雲を作る前と後で温度の下がり方が変わる現象(乾燥断熱減率と湿潤断熱減率の違い)を学び、フェーン現象(山を越えた空気が高温で乾燥した風になる現象)を、この温度変化の違いから定量的に説明できるようになる。高校地学の範囲
✅ この単元のまとめ
- 大気の層:対流圏(天気)→成層圏(オゾン層)→中間圏→熱圏
- 気圧は上空ほど低い(大気の重さが上に積み重なるため)
- 湿度(%)= 現在の水蒸気量 ÷ 飽和水蒸気量 × 100
- 露点:空気が冷えて水蒸気が凝結し始める温度
- 雲:上昇気流→断熱膨張→露点以下に冷却→水滴・氷晶が集まる
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