運動と速さ
新幹線の速さはどう求める?力がなければ物体はどう動く?
速さ・等速運動・慣性を図解とグラフで理解しよう。
速さの求め方
「時速60km」と言われたら、1時間に60km進む速さのこと。速さとは、決まった時間にどれだけの距離を進めるかを表す量である。
速さは単位時間あたりに移動する距離。平均の速さと瞬間の速さを区別して使う。
🧮 計算例
200 m を 8 秒で走ったときの平均の速さは?
速さ = 200 m ÷ 8 s = 25 m/s
❌ よくある誤解
実際には途中で加速・減速していても、平均の速さの計算では区別できない。区間を細かく区切るほど、実際の動きに近い「瞬間の速さ」に近づく。
高校物理では、瞬間の速さを「限りなく短い時間での平均の速さ」として定義し直し、変位・速度・加速度をベクトル(向きを持つ量)として扱うようになる。物体が曲がって進む場合や、速度が刻一刻と変わる運動も数式で正確に記述できるようになる。高校物理の範囲
等速直線運動
電車が一定の速さでまっすぐ走っているとき、これを「等速直線運動」という。速さも向きもずっと変わらない、もっとも単純な運動の形である。
速さと向きが変わらない運動を等速直線運動という。このとき物体にはたらく力の合力は 0(力がつりあっている)。
図1:速さ–時間グラフと距離–時間グラフの比較。v-t グラフの面積 = 移動距離。
高校物理では、速さが一定の割合で変化する「等加速度直線運動」を、v = v₀ + at のような公式で扱えるようになる。自由落下運動やボールを投げ上げる運動も、この等加速度運動の一種として計算できる。高校物理の範囲
慣性と作用・反作用
バスが急ブレーキをかけると、乗客の体は前のめりになる。これは体が「そのまま動き続けよう」とする性質(慣性)のせい。壁を押すと、逆に壁からも同じ強さで押し返されている(作用・反作用)。
物体は外から力を受けない限り、静止または等速直線運動を続ける——これを慣性の法則(ニュートンの第1法則)という。
⚖️ ニュートンの運動の法則(中学レベル)
| 法則 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 慣性の法則(第1法則) | 力がはたらかない → 等速直線運動または静止を続ける | バスが急停車すると乗客が前に倒れる |
| 作用・反作用の法則(第3法則) | 物体AがBに力を加えると、BはAに大きさが等しく逆向きの力を加える | ロケットが噴射ガスを後ろに押し出すことで前に進む |
❌ よくある誤解
「同じ物体にはたらく力のつりあい」と「異なる物体どうしにはたらく作用・反作用」を区別できないと、ロケットがなぜ進めるのかが説明できなくなる。
高校物理では、慣性の法則をさらに発展させ、力と加速度の関係を「運動方程式 F = ma」という式で定量的に扱う。物体の質量が大きいほど、同じ力でも加速度は小さくなる(動かしにくい)という関係を、計算問題として解けるようになる。高校物理の範囲
✅ この単元のまとめ
- 速さ(m/s)= 距離(m)÷ 時間(s)
- 等速直線運動:合力 = 0、v-t グラフは水平線
- 加速する運動:合力 ≠ 0、v-t グラフは傾いた直線(等加速度)
- v-t グラフの面積 = 移動距離
- 慣性:外から力がはたらかなければ現在の運動状態を保つ
- 作用・反作用:大きさ等しく逆向きで、2つの異なる物体にはたらく
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