高校化学 Unit 25

合成高分子②

加熱で溶けるプラスチックと溶けないプラスチックの違いは?機能性高分子や環境問題まで合成高分子の全体を俯瞰しよう。

♻️ 熱可塑性・熱硬化性🌱 生分解性⚡ 機能性高分子
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熱可塑性・熱硬化性プラスチック

プラスチック(合成樹脂)は加熱に対する応答で2種類に分けられる。熱可塑性(thermoplastic)は加熱で軟化・冷却で固化を繰り返す。熱硬化性(thermosetting)は一度固化すると再び加熱しても溶けない。

🔩 熱可塑性と熱硬化性の比較

種類構造代表例用途
熱可塑性線状・枝分かれ構造(高分子鎖が絡み合うだけ)PE, PP, PVC, PS, PETボトル・フィルム・繊維(リサイクル可能)
熱硬化性三次元網目構造(架橋が多い)フェノール樹脂・尿素樹脂・エポキシ樹脂・メラミン樹脂電気部品・接着剤・食器(リサイクル困難)

⚗️ 代表的な熱硬化性樹脂

樹脂名原料モノマー特徴・用途
フェノール樹脂(ベークライト)フェノール + ホルムアルデヒド電気絶縁性・耐熱性;プリント基板・電話機ボディ
尿素(ユリア)樹脂尿素 + ホルムアルデヒド木材接着剤;家具のパーティクルボード
メラミン樹脂メラミン + ホルムアルデヒド食器・化粧板;硬くて光沢がある
エポキシ樹脂エポキシ化合物 + 硬化剤高強度接着剤・炭素繊維複合材料
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機能性高分子と高分子の環境問題

現代社会では高分子材料の機能性が急速に発展。イオン交換樹脂・吸水性高分子・生分解性プラスチックなどが代表例。一方でプラスチック廃棄物(マイクロプラスチック問題)への対応も重要な課題。

🌱 主な機能性高分子

名称機能・仕組み応用
陽イオン交換樹脂−SO₃H 基(スルホン酸基)が H⁺ を他の陽イオンと交換硬水軟化・医薬品精製
陰イオン交換樹脂−N(CH₃)₃⁺OH⁻ 基が OH⁻ を他の陰イオンと交換イオン除去・脱塩
高吸水性樹脂ポリアクリル酸 Na などが水を吸収してゲル化(自重の数百〜数千倍)紙おむつ・農業用保水材
生分解性プラスチックポリ乳酸(PLA)など;微生物により H₂O + CO₂ に分解包装・農業マルチフィルム
導電性高分子ポリアセチレンなど共役系;電子が移動できる有機EL・太陽電池

✅ この単元のまとめ

  • 熱可塑性:加熱で溶ける(線状)→ リサイクル可。PE, PP, PVC, PET
  • 熱硬化性:加熱で硬化したまま(網目状)→ リサイクル困難。フェノール・メラミン樹脂
  • フェノール樹脂:フェノール + ホルムアルデヒドの縮合;最初の合成樹脂(ベークライト)
  • イオン交換樹脂:−SO₃H(陽イオン交換)・−NR₃OH(陰イオン交換)
  • 高吸水性樹脂(ポリアクリル酸Na):自重の数百〜数千倍の水を吸収
  • 生分解性プラスチック(PLA など):微生物分解でマイクロプラスチック問題の解決策

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