高校化学 Unit 01

物質の状態と熱運動

固体・液体・気体はなぜ異なる性質をもつ?状態変化とエネルギーの関係を粒子レベルで整理しよう。

❄️ 固体・液体・気体🌡️ 三態変化📊 蒸気圧・状態図
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三態と粒子の熱運動

物質は温度と圧力によって固体・液体・気体の3つの状態(三態)をとる。どの状態をとるかは、粒子間の引力(分子間力・結合力)と粒子の熱運動エネルギーのバランスで決まる。

物質の三態と粒子配置のイメージ 固 体 規則正しく配列・振動のみ 液 体 不規則に近接・流動する 気 体 粒子間隔が広く自由に飛び回る

図1:固体・液体・気体における粒子の配置と運動のイメージ。温度が上がるほど粒子の熱運動エネルギーが増す。

🌡️ 三態の特徴

状態粒子間距離運動の種類体積・形
固体非常に近い格子点まわりの振動一定(自分の形を保つ)
液体近い(固体に近い)流動(並進・回転)体積一定・形は容器に従う
気体非常に遠い自由な並進運動体積・形ともに容器に従う

🔄 状態変化の名称

変化の方向名称エネルギー
固体 → 液体融解(ゆうかい)熱を吸収(吸熱)
液体 → 固体凝固(ぎょうこ)熱を放出(発熱)
液体 → 気体気化(蒸発・沸騰)熱を吸収(吸熱)
気体 → 液体凝縮(液化)熱を放出(発熱)
固体 → 気体昇華(しょうか)熱を吸収(吸熱)
気体 → 固体凝結(昇華の逆)熱を放出(発熱)
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蒸気圧と状態図

蒸気圧(飽和蒸気圧)とは、密閉容器中で液体と蒸気が平衡状態にあるときの蒸気の圧力のこと。温度が上がるにつれて蒸気圧は大きくなり、外圧と等しくなったとき液体は沸騰する。

水の状態図(概略) 圧力 P 温度 T 三重点 (0.01°C, 0.006 atm) 臨界点 1 atm 固体 液体 気体 融点 沸点

図2:水の状態図の概略。三重点では固・液・気が共存。1atm での融点(0°C)・沸点(100°C)が読み取れる。

⚠️ 水の融解曲線は右下がり(圧力が上がると融点が下がる)という特殊な性質がある。これはH₂Oが固体になると体積が増えるためで、大多数の物質とは逆向き。

✅ この単元のまとめ

  • 三態:固体(振動のみ)・液体(流動)・気体(自由な並進運動)
  • 状態変化は粒子間力と熱運動エネルギーのバランスで決まる
  • 蒸気圧(飽和蒸気圧)は温度のみで決まり、温度上昇とともに増大
  • 沸点 = 蒸気圧が外圧と一致する温度(1atm では水は100°C)
  • 状態図の三重点:固・液・気が共存する唯一の温度・圧力
  • 水の融解曲線は右下がり(圧力増 → 融点低下)という例外的な性質

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