原子の地図帳 / 第6周期・ランタノイド

イッテルビウム(Ytterbium, Yb)

イッテルビウムは原子番号70のランタノイドで、4f軌道が完全に満たされた電子配置を持ちます。超精密な光格子時計の量子基準として最先端の時計研究に使われています。

70 常温: 固体
Yb
Ytterbium
原子量: 173.045

基本データ

原子番号
70
元素記号
Yb
元素名(日本語)
イッテルビウム
元素名(英語)
Ytterbium
分類
ランタノイド
周期 / 族
第6周期 / 3族
標準状態
固体
標準原子量
173.045
電子配置
[Xe] 4f14 6s2
電気陰性度(Pauling)
―
主な酸化数
+3, +2

注: 物性値は温度・圧力・同位体組成などにより変化します。代表的な学習用の値を掲載しています。

電子配置(ボーアモデル)

K L M 18e⁻ N 32e⁻ O P Yb

電子配置式

[Xe] 4f14 6s2

電子殻電子数
K(2e⁻まで)2個
L(6e⁻まで)8個
M(10e⁻まで)18個
N(14e⁻まで)32個
O(18e⁻まで)8個
P(22e⁻まで)2個

概要

イッテルビウムは希土類元素の中でも特異な性質を持ち、高圧下で金属から半導体に変化する珍しい現象が確認されています。特定のレーザー材料として高いエネルギー変換効率を持ちます。

発見の歴史

1878年、スイスの化学者ジャン・シャルル・ガリサール・ド・マリニャックがエルビウムの化合物から分離しました。発見地であるスウェーデンの村イッテルビーにちなんで命名されました。

主な用途・特徴

  • 光格子時計(次世代時間標準)
  • Yb:YAGレーザー(加工)
  • ステンレス鋼改質添加
  • 断熱コーティング

次世代の時間標準として期待される光格子時計の材料として、現在のセシウム原子時計をも超える精度の実現に貢献しています。

安全性・取扱い

単体としての毒性は低く、次世代時計の材料として研究用途で安全に利用されています。

学習のポイント

高圧下で金属から半導体に変化する珍しい性質があり、物質の状態が圧力によっても変わることを学べる例です。

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