原子の地図帳 / 第7周期・アクチノイド

トリウム(Thorium, Th)

トリウムは原子番号90のアクチノイドで、天然放射性元素の中では比較的豊富に存在し、核燃料サイクルの代替材料として次世代原子炉(溶融塩炉)研究で注目されています。

90 常温: 固体
Th
Thorium
原子量: 232.038

基本データ

原子番号
90
元素記号
Th
元素名(日本語)
トリウム
元素名(英語)
Thorium
分類
アクチノイド
周期 / 族
第7周期 / 3族
標準状態
固体
標準原子量
232.038
電子配置
[Rn] 6d2 7s2
電気陰性度(Pauling)
1.30
主な酸化数
+4

注: 物性値は温度・圧力・同位体組成などにより変化します。代表的な学習用の値を掲載しています。

電子配置(ボーアモデル)

K L M 18e⁻ N 32e⁻ O 18e⁻ P Q Th

電子配置式

[Rn] 6d2 7s2

電子殻電子数
K(2e⁻まで)2個
L(6e⁻まで)8個
M(10e⁻まで)18個
N(14e⁻まで)32個
O(18e⁻まで)18個
P(22e⁻まで)10個
Q(26e⁻まで)2個

概要

トリウムは弱い放射能を持つアクチノイド元素で、ウランよりも地殻中に豊富に存在します。核分裂しやすいウラン235とは異なり、原子炉内で中性子を吸収することで核燃料に変換できる性質があります。

発見の歴史

1829年、スウェーデンの化学者イェンス・ベルセリウスが鉱物から発見しました。北欧神話の雷神トール(Thor)にちなんで命名されました。

主な用途・特徴

  • 次世代原子炉燃料(溶融塩炉研究)
  • ガスランタン芯(Welsbach mantle)
  • 高強度合金添加(Mg-Th)
  • X線管フィラメント(タングステン添加)

次世代の安全な原子炉として研究が進む溶融塩炉の燃料候補として、またガスランタンの発光芯として歴史的に利用されてきました。

安全性・取扱い

弱い放射能を持ちますが、ウランなどに比べると取り扱いは比較的容易で、過去にはガスランタンの芯にも使われていました。

学習のポイント

ウランより豊富に存在する核燃料候補として、次世代エネルギーと元素の資源量の関係を学ぶ現代的な話題です。

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