原子の地図帳 / 第5周期・半金属

アンチモン(Antimony, Sb)

アンチモンは原子番号51の半金属で、銀白色の金属光沢を持つもろい固体です。固化時に体積が膨張する珍しい性質を持ち、活字金(鉛合金)に精密な成形をもたらすために古くから利用されてきました。

51 常温: 固体
Sb
Antimony
原子量: 121.760

基本データ

原子番号
51
元素記号
Sb
元素名(日本語)
アンチモン
元素名(英語)
Antimony
分類
半金属
周期 / 族
第5周期 / 15族
標準状態
固体
標準原子量
121.760
電子配置
[Kr] 4d10 5s2 5p3
電気陰性度(Pauling)
2.05
主な酸化数
+5, +3, −3

注: 物性値は温度・圧力・同位体組成などにより変化します。代表的な学習用の値を掲載しています。

電子配置(ボーアモデル)

K L M 18e⁻ N 18e⁻ O Sb

電子配置式

[Kr] 4d10 5s2 5p3

電子殻電子数
K(2e⁻まで)2個
L(6e⁻まで)8個
M(10e⁻まで)18個
N(14e⁻まで)18個
O(18e⁻まで)5個

概要

アンチモンは金属と非金属の性質を併せ持つ半金属で、冷えると体積が増加する珍しい性質を鉛や水と共有しています。合金に添加することで硬度を高める効果があります。

発見の歴史

化合物としては古代エジプトの時代から化粧品(アイシャドウ)に利用されていましたが、単体としての記録は中世の錬金術師によるものが最初とされています。元素記号Sbはラテン語Stibium(化合物の鉱物名に由来)から取られています。

主な用途・特徴

  • 難燃剤(三酸化アンチモン)
  • 鉛蓄電池の電極合金
  • 半導体化合物(InSb)
  • ガラス・エナメルの脱色剤

プラスチックや繊維の難燃剤として火災の延焼を防ぐ役割を果たし、鉛蓄電池の電極合金にも利用されています。

安全性・取扱い

化合物には毒性があるものもあり、特に三酸化アンチモンは取り扱いに注意が必要とされています。

学習のポイント

ヒ素と同じく半金属的な性質を持ち、金属と非金属の境界領域を理解する例として比較されることが多い元素です。

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