原子の地図帳 / 第7周期・アクチノイド

プロトアクチニウム(Protactinium, Pa)

プロトアクチニウムは原子番号91のアクチノイドで、ウランの崩壊生成物として微量に存在します。半減期が約32,760年と長いですが放射性毒性が強く産業用途はほとんどありません。

91 常温: 固体
Pa
Protactinium
原子量: 231.036

基本データ

原子番号
91
元素記号
Pa
元素名(日本語)
プロトアクチニウム
元素名(英語)
Protactinium
分類
アクチノイド
周期 / 族
第7周期 / 3族
標準状態
固体
標準原子量
231.036
電子配置
[Rn] 5f2 6d1 7s2
電気陰性度(Pauling)
1.50
主な酸化数
+5, +4

注: 物性値は温度・圧力・同位体組成などにより変化します。代表的な学習用の値を掲載しています。

電子配置(ボーアモデル)

K L M 18e⁻ N 32e⁻ O 20e⁻ P Q Pa

電子配置式

[Rn] 5f2 6d1 7s2

電子殻電子数
K(2e⁻まで)2個
L(6e⁻まで)8個
M(10e⁻まで)18個
N(14e⁻まで)32個
O(18e⁻まで)20個
P(22e⁻まで)9個
Q(26e⁻まで)2個

概要

プロトアクチニウムは強い放射能を持つ重い金属で、天然にはウラン鉱石中にごく微量しか存在しません。精製が非常に難しく、研究用に確保された世界の総量もわずかです。

発見の歴史

1913年、ドイツのカジミール・ファイアントとオズワルド・ヘルムート・ゴーリングがウラン鉱石から発見しましたが、1918年にオットー・ハーンとリーゼ・マイトナーが長寿命の同位体を特定して確立されました。アクチニウムを生み出す崩壊系列の「前段階」であることにちなんで命名されました。

主な用途・特徴

  • 核物理・放射年代測定研究
  • ²³¹Pa中性子断面積研究

実用用途はなく、放射年代測定や核物理の基礎研究において、ウラン系列の崩壊過程を理解するために利用されています。

安全性・取扱い

強い放射能を持つため一般環境には存在せず、研究施設でのみ厳重な管理のもとで取り扱われます。

学習のポイント

ウランからアクチニウムへの崩壊過程の「中継点」として、放射性崩壊系列のつながりを理解する例になります。

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