原子の地図帳 / 第6周期・遷移金属

イリジウム(Iridium, Ir)

イリジウムは原子番号77の白金族遷移金属で、すべての元素の中で最も高い耐腐食性を持ちます。1889年の国際キログラム原器はPt-Irの合金で作られました。

77 常温: 固体
Ir
Iridium
原子量: 192.217

基本データ

原子番号
77
元素記号
Ir
元素名(日本語)
イリジウム
元素名(英語)
Iridium
分類
遷移金属
周期 / 族
第6周期 / 9族
標準状態
固体
標準原子量
192.217
電子配置
[Xe] 4f14 5d7 6s2
電気陰性度(Pauling)
2.20
主な酸化数
+4, +3

注: 物性値は温度・圧力・同位体組成などにより変化します。代表的な学習用の値を掲載しています。

電子配置(ボーアモデル)

K L M 18e⁻ N 32e⁻ O 15e⁻ P Ir

電子配置式

[Xe] 4f14 5d7 6s2

電子殻電子数
K(2e⁻まで)2個
L(6e⁻まで)8個
M(10e⁻まで)18個
N(14e⁻まで)32個
O(18e⁻まで)15個
P(22e⁻まで)2個

概要

イリジウムはすべての金属の中で最も耐腐食性が高く、酸にもほとんど侵されない元素です。密度も非常に高く、白金に次いで重い金属として知られています。

発見の歴史

1803年、イギリスの化学者スミソン・テナントが白金鉱石の不溶性残留物から発見しました。化合物の色が様々に変化する性質から、ギリシャ神話の虹の女神イリスにちなんで命名されました。

主な用途・特徴

  • 電気接点(耐火花・高耐久)
  • スパークプラグ電極
  • 陽子交換膜電解(水電解触媒)
  • 国際標準分銅(Pt-Ir合金)

極めて安定しているため国際キログラム原器などの標準器に使われ、現在も高耐久が求められる電気接点や電極材料で活躍しています。

安全性・取扱い

化学的に極めて安定で金属としての毒性はなく、標準器などにも安全に利用されています。

学習のポイント

地殻中で極めて稀少な元素でありながら、恐竜絶滅時の地層(K-Pg境界)に多く含まれることが天体衝突説の証拠として有名です。

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