原子の地図帳 / 第6周期・アルカリ金属

セシウム(Caesium, Cs)

セシウムは原子番号55のアルカリ金属で、すべての安定元素の中で最も低い電気陰性度とイオン化エネルギーを持ちます。ⁱ³³Csの超精密な振動数(約9.19GHz)が国際時間・周波数標準の基準として使われています。

55 常温: 固体
Cs
Caesium
原子量: 132.905

基本データ

原子番号
55
元素記号
Cs
元素名(日本語)
セシウム
元素名(英語)
Caesium
分類
アルカリ金属
周期 / 族
第6周期 / 1族
標準状態
固体
標準原子量
132.905
電子配置
[Xe] 6s1
電気陰性度(Pauling)
0.79
主な酸化数
+1

注: 物性値は温度・圧力・同位体組成などにより変化します。代表的な学習用の値を掲載しています。

電子配置(ボーアモデル)

K L M 18e⁻ N 18e⁻ O P Cs

電子配置式

[Xe] 6s1

電子殻電子数
K(2e⁻まで)2個
L(6e⁻まで)8個
M(10e⁻まで)18個
N(14e⁻まで)18個
O(18e⁻まで)8個
P(22e⁻まで)1個

概要

セシウムは常温付近(約28℃)で融ける、金属の中でも融点が極めて低い元素の一つです。反応性が非常に高く、水と激しく反応するため、天然には化合物としてのみ存在します。

発見の歴史

1860年、ドイツのロベルト・ブンゼンとグスタフ・キルヒホフが鉱泉水のスペクトル分析によって発見しました。名前はラテン語で「青灰色」を意味する「caesius」に由来し、炎色反応が青い輝線を示すことにちなみます。

主な用途・特徴

  • 原子時計(GPS・国際時間標準)
  • 光電管・光増倍管
  • ドリリング液添加剤(重晶石代替)
  • 放射性¹³⁷Csは線源・医療照射

セシウム原子の振動は非常に正確であるため、1秒の国際的な定義(セシウム原子時計)の基準として利用されています。

安全性・取扱い

金属は水と激しく反応し発火することがありますが、放射性同位体¹³⁷Csは原子炉事故で問題となった環境汚染物質として知られています。

学習のポイント

アルカリ金属の中で最も反応性が高く、イオン化傾向や周期表を下に進むほど反応性が増す傾向を理解する良い例です。

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