原子の地図帳 / 第3周期・ハロゲン

塩素(Chlorine, Cl)

塩素は原子番号17のハロゲン元素で、黄緑色の刺激臭を持つ気体です。強い酸化・漂白・殺菌力を持ち、上水道の消毒に広く使われています。

17 常温: 気体
Cl
Chlorine
原子量: 35.45

基本データ

原子番号
17
元素記号
Cl
元素名(日本語)
塩素
元素名(英語)
Chlorine
分類
ハロゲン
周期 / 族
第3周期 / 17族
標準状態
気体
標準原子量
35.45
電子配置
[Ne] 3s2 3p5
電気陰性度(Pauling)
3.16
主な酸化数
−1, +1, +5, +7

注: 物性値は温度・圧力・同位体組成などにより変化します。代表的な学習用の値を掲載しています。

電子配置(ボーアモデル)

K L M Cl

電子配置式

[Ne] 3s2 3p5

電子殻電子数
K(2e⁻まで)2個
L(6e⁻まで)8個
M(10e⁻まで)7個

概要

塩素は常温で黄緑色の刺激臭を持つ気体で、強い酸化力を持つため殺菌・漂白作用があります。天然には反応性が高いため単体では存在せず、海水中の塩化ナトリウムなど化合物の形で大量に存在します。

発見の歴史

1774年、スウェーデンの化学者カール・ヴィルヘルム・シェーレが軟マンガン鉱と塩酸の反応で発見しましたが、当時は化合物と誤認され、1810年にイギリスのハンフリー・デービーが元素であることを確定しました。名前はギリシャ語で「黄緑色」を意味する「chloros」に由来します。

主な用途・特徴

  • 水道水・プール水の殺菌
  • 塩化ビニル樹脂(PVC)製造
  • 漂白剤・消毒薬
  • 農薬・医薬品の合成中間体

水道水の殺菌からプラスチックの原料まで用途は幅広く、現代の衛生・工業を支える基礎化学品の一つです。

安全性・取扱い

気体は強い毒性と刺激性があり、吸入すると呼吸器に重い障害を与えるため、プールなどでの消毒では必ず適切な濃度管理が行われます。

学習のポイント

ハロゲンの酸化力の強さを比較する単元で基準になる元素で、Cl₂がKIからI₂を遊離させる反応は酸化還元の定番例題です。

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