このページのねらい
統計的推定は、サンプルから母数(平均・分散・比率・率)を推し量り、不確かさ(区間推定)を定量化する枠組みです。 化学では 検量線の係数や背景率、合格率、計数の検出限界 などに直結します。 このページでは、一標本平均のCI、二項比率のWilson区間、ポアソン率の区間、ブートストラップCI を ミニツールで体感します。
レイアウト(枠や配色・表)はサイト共通の unit.css を利用。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
推定の基本
| テーマ | 代表式 | ポイント | 化学での例 |
|---|---|---|---|
| 点推定 | 平均 \bar{x}、分散 s^2、比率 \hat{p}=x/n、率 \hat{\lambda}=K/T |
尤度最大(MLE)やモーメント法が多用 | 背景率、合格率、ピーク面積の平均 |
| 区間推定 | CI: 推定値 ± クリティカル値 × 標準誤差 |
平均→t、比率→Wilson、率→χ²ベースが定番 | 装置比較、規格適合の判断 |
| ブートストラップ | 標本から復元抽出し統計量の分布を近似 | 分布前提を緩めたいときに有効 | 中央値やロバスト統計のCI |
一標本平均の推定と信頼区間(t近似 & 分散のCI)
または生成:
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平均のCIは t近似(小標本でも可)を使用。分散のCIは χ² 近似(Wilson–Hilfertyの逆変換)で手早く評価しています。
二項比率の推定(Wilson区間)
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Wilson区間:\tilde{p}=\frac{\hat p+\frac{z^2}{2n}}{1+\frac{z^2}{n}},
h=\frac{z}{1+\frac{z^2}{n}}\sqrt{\frac{\hat p(1-\hat p)}{n}+\frac{z^2}{4n^2}},
CI=\tilde{p}±h。
ポアソン率の推定(計数/時間)
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近似的に λ_L = \frac{1}{2T}\chi^2_{\alpha/2}(2K),
λ_U = \frac{1}{2T}\chi^2_{1-\alpha/2}(2(K+1)) をWilson–Hilfertyで逆算しています。
ブートストラップCI(平均/中央値:百分位法)
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百分位法CIは、再標本の分布の α/2 と 1−α/2 分位点をそのままCIに採用する単純法です。
練習問題(クリックで採点)
- Q1:平均のCI(母分散未知・小標本)に使う分布は?(例:t)
- Q2:二項比率の推定量は?(例:x/n)
- Q3:K=25 を T=10 s 計測。率の推定値は?(単位 1/s)
- Q4:対数正規(μL=0)の中央値は?(例:1)
- Q5:ブートストラップで B を増やすと CI の安定性は上がる?(はい/いいえ)
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