⚙ イオン化傾向とは?
金属が水中で陽イオン(Mⁿ⁺)になりやすい性質を「イオン化傾向」といいます。
イオンになりやすい金属ほど、電子を出しやすく、反応性が高いです。
代表的な順番(覚え方:貸そうかな まああてにすな ひどすぎる借金)
K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb >(H)> Cu > Hg > Ag > Pt > Au
水や酸と反応しやすいのは、左の金属(K~Fe)です。
🔁 金属単体と金属イオンの関係
イオン化傾向が大きい金属は、電子を失ってイオンになりやすい。
逆に、イオン化傾向が小さい金属イオンは、電子を受け取りやすい(=還元されやすい)です。
例:Zn + Cu²⁺ → Zn²⁺ + Cu
→ Zn は電子を出して酸化、Cu²⁺ は電子を受け取って還元
🔋 化学電池のしくみ
化学エネルギー → 電気エネルギー に変える装置が化学電池です。
- 2種類の金属(例:Zn, Cu)を電解質溶液に浸す
- 電子は、イオン化傾向が大きい金属 → 小さい金属へ流れる
- このとき回路に電流が流れる
【例】Zn-Cu 電池の反応:
- 負極(Zn): Zn → Zn²⁺ + 2e⁻(酸化)
- 正極(Cu): Cu²⁺ + 2e⁻ → Cu(還元)
→ 電流は Zn → Cu 方向に流れる!
📘 電池の構成と用語
用語 | 意味・説明 |
---|---|
正極 | 電子を受け取る側(還元される) |
負極 | 電子を放出する側(酸化される) |
電解質 | イオンが流れる溶液(例:硫酸銅) |
塩橋 | イオンの通り道。電荷のバランスを保つ |
📌 ポイントまとめ
- イオン化傾向が大:電子を出しやすい → 酸化されやすい
- イオン化傾向が小:電子を受け取りやすい → 還元されやすい
- 電子は「負極→正極」に流れる
- Zn-Cu 電池はよく出る代表例