⚖️ 中和滴定とは?
中和滴定とは、
酸と塩基がちょうど中和する量を測る実験のことです。
ビュレット(長いガラス管)を使って正確に体積を量り、濃度や未知の量を計算します。
🧪 実験の基本手順
- ビュレットに既知の濃度の溶液(例:NaOH)を入れる
- コニカルビーカーに調べたい溶液(例:HCl)と指示薬を入れる
- NaOHを少しずつ加え、色が変わった瞬間の体積を読む
この色の変化が「中和点」です。
🎨 指示薬の例
中和点を確認するために使うのが指示薬です。
酸・塩基の強さによって使い分けます。
- フェノールフタレイン: 塩基性で赤色(中和点では色が消える)
- メチルオレンジ: 酸性で赤 → 中性で黄
📐 計算方法(中和の式)
中和点では、酸と塩基の物質量が一致します。
モル濃度 × 体積(L) = モル数 の式を使って、次のように立式します:
酸のモル数 = 塩基のモル数
よって、
酸の濃度 × 酸の体積 = 塩基の濃度 × 塩基の体積
この式を変形して、未知の値を求めます。
📘 例題
濃度 0.10 mol/L の NaOH 溶液 25.0 mL を使って、HCl 溶液と中和した。
HCl は何 mol/L だったか?(使ったHClの体積:20.0 mL)
- NaOH のモル数:0.10 × 0.025 = 0.0025 mol
- HCl も同じモル数 → 0.0025 mol
- 濃度 = モル数 ÷ 体積 = 0.0025 ÷ 0.020 = 0.125 mol/L
📌 ポイントまとめ
- ビュレットで正確に量る
- 指示薬で中和点を確認
- 中和点では 酸のモル = 塩基のモル
- モル濃度 × 体積 の式で計算する